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その土地のおいしいもの、温泉、観光名所をお伝えします。
05 / 09 Thu 04:54 ×
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02 / 09 Sat 18:10 #No Name Ninja ×
 山陰を観光した後は徳山に移動してそこで1泊。休日の最終日は山口県周南市の大津島を訪れることにしました。ここへはやはり防府競輪が一番近いのですが、記念等で訪れても移動の時間などで満足に見ることができません。時間の都合がつく今回に必ず行こうと前々から堅く思っていました。
 ここ数日は天気にも恵まれて傘いらずの旅ができていましたが、3日目は小雨が降り気温も低くとても寒い一日でした。ホテルを出発して荷物を駅に置いて徳山港に向かいます。徳山港までは新幹線口から歩いて3~4分と目の前。さっそく切符を買って船に乗り込みます。たくさんの人を予想していたのですが乗員は自分を含めてせいぜい5人くらい。結構大きな船だっただけに何とも寂しい限りです。徳山港を出発して40分くらいするとようやく大津島の馬島港が見えてきます。
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 島に着くとまず目に入ったのが『回天の島』と書かれた看板です。これは船からでも見えるとても大きなもの。この島が回天との結びつきがいかに強いのかが分かります。その他の印象と言ったら港の前にも関わらず自動販売機や食堂などはなく(海水浴シーズンではやっているようですが)ただ民家が少しある程度のもの。出迎えてくれたのは人ではなくこの島に住んでいる猫一匹だけでした(笑)。
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 この島は戦時中、海軍の特攻兵器『回天』の訓練場所でした。ここで訓練をうけて各地に出撃に行ったわけです。昔の島の地図を見ると今よりもたくさんの建物(倉庫や兵舎など)がありました。現在は建物自体はなくなっていますが、一部の壁や階段、格納庫などは当時のまま残っています。それらを見ると、以前は巨大な軍事基地であったことが想像できます。
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 戦時中の古い階段や通路を見て歩いているとようやく回天記念館に到着しました。ここには人間魚雷『回天』にまつわる遺品、写真、模型などの資料を展示しています。なおビデオなども上映されており、どういった経緯で特攻兵器・回天が開発され使われていったのかが分かりやすく説明されています。
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 以前、鹿児島県の知覧にある『特攻平和会館』に行ったことがあるのですがここと同じく特攻隊員の遺書や写真などを展示しています。それを見ていると目頭が熱くなってきます。今のこの平和な時代を生きていられるのはこの人達のお陰であると思いました。戦争の悲惨さと平和の尊さを改めて認識させてくれる場所でした。
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 さて、記念館を後にして実際に回天の発射基地が現存しているとのことで島の反対側に行ってみることにしました。途中から海岸沿いをくり抜いて作ったトンネルがありそこを通っていきます。歩いて入って行くと中は少々薄暗く不気味(一人で入っていったのもあるのだけど・・・)。波の音と自分の歩く音が壁に反響して何とも言えない異様な感じさえしました。トンネルの通路の真ん中には当時レールが敷かれていて回天を発射基地まで引いていたそうです。今はレール自体が取り除かれておりコンクリートで埋められていますが、明らかにコンクリートの色が違うので線路が引かれていたのが分かります。さらにトンネルの途中には爆撃を受けたときの地下司令部などもあり、そこにはパネルで当時の様子などが展示されていました。
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 薄暗いトンネルの先からようやく外の明かりが見えてきました。抜け出すと目の前にはゴツゴツした岩肌が剥き出しになった海岸に来ます。その景色のよさに一瞬ビックリします。しかしそのヨコには石碑が建っておりここが観光名所ではないことがすぐに分かります。どうやらその先にある建物が回天の発射基地の様です。
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 近づいて撮影してみました。コンクリートが剥き出しになっており風雨にさらされどことなく色あせて不気味な感じ。塗装や飾りっ気など一切なく無機質な建物でした。ここで回天の訓練が行われたのかと思うと何となくゾッとしました。金網に閉ざされていますが今でも回天を海中に下ろした穴が残っています。強風と荒波でものすごい音が響き渡っていました。何とも寂しい場所だったので長居はせず引き返すことにしました。
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