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その土地のおいしいもの、温泉、観光名所をお伝えします。
11 / 22 Fri 15:23 ×
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12 / 16 Sun 02:55 #No Name Ninja ×
 只今、九州遠征中です。今回は小倉ナイター前節と後節の間には3日間ほど間があります。この間は日程上、仕事ではなくお休みとなています。どうやって休みを消化しようか迷っていると、友人記者のTさんが『雲仙温泉』に案内してくれるとのことで、この日を楽しみにしていました。         
 
unnzennryokouu001.jpgさて、出発日は小倉駅9時発の新幹線に乗り、さらに博多から特急に乗り換えて福岡県の大牟田駅まで移動。ここでT記者と合流し雲仙を目指します。まずは車で15分ほど走ったところにある長洲港に向けて車を進めます。長洲港から対岸にある多以良港まではフェリー(有明フェリー、所要時間は約40分で料金は430円であったと思います)が出ています。この船は大型なので車を載せる事が出来ます。車を載せさえすればあとは有明海を横断する船旅を楽しむだけ。とても楽です。船が出発するとどこから来たのかは分かりませんが、カモメたちが船の回りを取り囲みます。船内ではそのカモメの餌(パンだったような気がしますが)が売られており、その餌が欲しくて集まるようです。乗客の一人が餌をあげ出すと一気に群がりカモメが餌を取り合います。至近距離であげるのはちょっと、おっかない感じが・・・(鳥の鳴き声が荒々しいうえに凄い勢いで接近してくるので何となくつつかれそうで・・・)。そんな風景を眺めていると所要時間の40分はあっという間に過ぎてしまいます。さあ、いよいよ多比良港(長崎県)に上陸です!unnzennryokou002.jpgunnzennryokou003.jpg
 







 長崎県側に着くと福岡県側からはぼんやりとしか見えなかった雲仙普賢岳がくっきりと見えてきます。この普賢岳は13年前(1990年11月噴火活動開始)に噴火を起こし、島原市と深江町に甚大な被害をもたらしたばかりか、噴火の取材をしていた報道関係者や火山学者、警察、消防関係者、その他民間の方が大規模な火砕流に巻き込まれ43人の人的被害を出しました。これは記憶に新しいところだと思います。ようやく1995年に活動を休止し、現在の状態になりましたが13年たったいまでも頂上部は約200度以上の蒸気が立ち込めごつごつとした岩がせり出してきています。いかに当時の噴火がすさまじいものであったのかが現在にしても分かります。
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 この島原市にはこの普賢岳の噴火をきっかけに復興記念館のようなものがあります。ここを『雲仙災害記念館・がまだすドーム』と言います。ところでこの“がまだす”って何?とお思いでしょう。そう、僕も最初は何のことだかよく分からなかったのですが、さすが九州出身のTさん、そこは丁寧に説明してくれました。簡単に言えば「鎌をだす」→「(農作業の)仕事をする」→仕事をするって事は「頑張る」ということの意味なんだそうで、これが“がまだす”になったらしいのです。語源が分かるとよく理解出来る上に面白く感じます。ちなみにこっち(九州の有明海沿岸の)人は普通に使っているみたいですよ。unnzennryokuo005.jpgunnzennryokou006.jpg











 このがまだすドームとネーミングされた施設は地元住民の復興への強い意志を反映して付けられたのもなんでしょう。さて、入り口から入って見ます(入館料は1000円)。展示物は全て過去の普賢岳の噴火にまつわるものが中心になっています。さらにこの地が火山とは切っても切れない関係にあることや、過去の噴火の様子などを歌舞伎の手法を取り入れて分かりやすく表現しています。なお、火砕流のスピードの体験コーナーや大きなドーム型のスクリーンで平成の大噴火の様子を擬似体験できるシアターなどもあり、どれも飽きさせずじっくり見てしまいます。
 この普賢岳の噴火では火砕流が大規模な被害をもたらしましたが、水はけを悪くする火山灰が引き起こした土石流の被害も凄まじいものだったようです。この付近を走る水無川流域のには大きな被害がでました。国道251号線沿いにある『道の駅みずなし本陣』には土砂災害で埋まってしまった家屋がそのまま保存されています。
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いかに凄いスピードで家が破壊され埋まってしまったのかが、一目で分かるようになっています。
 さて、そろそろ島原市を後にし、お宿がある雲仙温泉に向かいます。島原からは雲仙岳をめがけて山道を登ります。結構上っていったような気がします。それに伴って気温も下がり10度を下回る寒さでした。車で40分くらい登った所にようやく湯煙が見えてきました。そう、ここが雲仙温泉です。
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 この雲仙温泉は雲仙地獄の中にあり数件の旅館が密集してとても趣のある温泉場でした。まず、宿に荷物を置き、さっそく地獄巡りに出かけます。雲仙の源泉はこの地獄周辺から湧き出します。湯は高温で硫黄泉です。開湯は古く701年(大宝元年)に、行基によって温泉山満明寺が建立されたことに始まるそうで、明治大正期には欧米人の保養地として栄えました。何と言っても良質の泉質がこの温泉の特徴。源泉をちょっと口に含んでみましたが、とても酸っぱく感じます。これは先日訪れた草津温泉と同じような感じ。酸性が強いものでした。
 
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 雲仙地獄は最近見た地獄の中でもかなり大きいものでした。端から端までを見ると4~50分はかかりそうです。周囲はもうもうと湯煙を上げてまさに地獄そのもの。とくに凄かったのは『大叫喚地獄』で立ち込める煙で前が見えないうえに地中から鬼の叫びのような音を立てています。昼間ならそれ程不気味ではないでしょうが夜は怖くて近づくことはできそうにもありません。

unnzennryokou014.jpg今回お世話になったのが地獄の前にある旅館・富貴屋(ふきや0957-73-3211)です。先ほども言いましたがこの地獄の付近には沢山の旅館があるんですがその内の一軒です。何と言っても地獄から直接引いてきた源泉を使っている(熱すぎるので水で薄めているそうですが)お湯は実にすばらしい。特に露天風呂は温度的に温めになっており長い時間ゆっくりと入っていられます。夜、空を眺めて地獄の音を聞きながら、吹き抜ける晩秋の風を感じて入るお風呂は最高のひとときとなりました。ここのお宿は料理も充実していて地元ならではの鍋なども出してくれます。雲仙温泉は僕が想像していたよりもスケールが大きく素晴らしい温泉でした。
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